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冬に売るアイス!逆転の発想でヒットした「雪見だいふく」

古井龍
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古井龍
TRPGとライフハックをメインに取り上げる。 上級心理カウンセラーとダイエットアドバイザーの資格を持っている名状しがたい何か。

アイスをやわらかなおもちで包み込んだ、ロッテ販売の「雪見だいふく」
ひとくち頬張れば、もっちりとしたお餅の触感とともに、
体温で解けたクリーミーなアイスが口の中を駆け巡るのはご存知ですよね。

・博多の名菓子からヒント

まず、この商品の販売前に「わたぼうし」 というアイスを販売していたことはご存知ですか?
これが「雪見だいふくの」ひな型になっています。

「わたぼうし」はアイスをマシュマロの生地で包んだものとなっています。
開発のきっかけは、博多の銘菓子を研究員が出張で買って食べてみたとき、
「黄身あんをアイスに代えて包んでみたら」どうだろうか?
という思い付きから作られました。
「わたぼうし」は80年9月に発売され、アイスとマシュマロという意外な食材の組み合せにより、市場評価は上々でした。
しかし、「もっと日本人の味覚に合う食材にしたらどうか」と思い、これでは満足しませんでした。

売れていた商品に改良を加えた主な理由は2つあります。
一つは、女子中高生を中心とした若年層には支持されていましたが、
マシュマロだとどうしても幅広い年齢層の嗜好をとらえきれないことです。

もう一つは、マシュマロでアイスを包む場合、マシュマロの生地が厚くなってしまい、
口に入れたときのアイスの食感が鈍くなってしまうことでした。

マシュマロのようにやわらかい食感でもっと日本人に親しまれている食材はなにか。
そこで思い浮かべたのが伝統的な日本の食材。お餅です。

しかし、あと一工夫、何か市場にインパクトを与える要因が欲しい!と思いました。
普通は売れている商品に改良案を発見すればはそれで満足します。
ですが、ロッテはそう考える必要がある状況にあったのです。

・立ちはだかる先発メーカーの壁

理由はロッテがアイスクリーム市場で後から参入したメーカーだったからです。
雪見だいふくが販売される9年前、
当時アイスクリームといえば「雪印乳業、明治乳業、森永乳業、」この三社が市場を席巻していました。
72年、ロッテはアイスクリーム市場に参入します。

「ロッテ イタリアーノ」を始めさまざまなアイス商品をリリースしましたが、
先発メーカーの壁は超えられなかったこと、さらに76年、80年と冷夏が日本列島を襲い、
夏季のアイスの売上は業界全体でも低迷してしまいます。

・逆転の発想

「アイスクリーム市場に後発のロッテが参入するためには、
常識的な発想で開発した商品ではだめだ!」と苦悩しながら開発を進めたそうです。
そこで目を付けたのが、アイスクリーム市場で売上がダウンする『冬』
逆転の発想で「冬に食べられる」+「日本人に好まれるアイス」をコンセプトにして、
市場にインパクトを与えようと決めたのです。

「わたぼうし」は夏に食べられる従来のアイスと同様「爽やかで青い」寒色デザインでした。
一方、雪見だいふくでは「温かみのある赤い」暖色デザインにしました。
これは冬にコタツでぬくぬくと温まっている中、「雪見だいふく」を食べている様子をイメージしたからです。

そして81年10月、既に雪が降っているところもある北海道にてテスト販売をしました。
結果はもちろん上々。
現在では幅広い年代層に浸透したアイスミルクとして親しまれています。
ちなみに、雪見だいふくのリリースと同時に大きな決断もしています。
わたぼうしの販売中止決定です。

これについては当時の社長が「雪見だいふく」と「わたぼうし」を両方販売すると、販売力が分散すると思ったそうです。
ちなみにお餅って冷やすと固くなりますよね。
でも、雪見だいふくはキンキンに冷やしていてももっちりしていますよね。
あれ、どうやって作っているのかというと実は、求肥(ぎゅうひ)というお餅を使っているからです。

一般的なお餅は蒸したもち米をついて作るものですが、
求肥はもち米を粉末にしたものに水、そして砂糖や水あめを加えて練り上げたものを言います。
この求肥は糖を加えることで水分を保持しやすくなり、
時間が経っても固くなりにくいという性質があります。さらに求肥は急速冷凍しても硬くなりにくいのです。
そしてこの技術は特許申請しています。

余談ですが、パッケージに「ふく」が大きく書かれた商品があることをご存知ですか?
へー。中身だけにしか興味がなかったので知らなかったです。
みんなにいつもよりちょっと大きな「ふく」や「幸せ」が届きますように!
と願いをこめて年末に期間限定で販売しているそうですよ。
それではヒットしたポイントをまとめますね♪

ヒットポイント!
  1. 似たジャンルで使えるものがないか探る。
  2. 誰も狙いたくないところで勝負する。
  3. 特許を取って類似品を寄せ付けない。
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